まおゆうをマクロ経済学的に考察。

あべし!がやってる経済政策は、いわゆる政府支出による景気回復です。
一国の経済政策を考えるときに必要になるのがマクロ経済学で、基礎的になるのがケインズ経済学です。
ケインズ経済学は、一言で言うと「政府支出(公共事業)を行えば国民所得(国民の給料)がアップする」という理論です。
Y=C+I+G+X−Mで証明されますが、Gが政府支出でYが国民所得です。
なので、Gを増やせばYも上がるというものです。
歴代総理を見れば、公共事業のような金のばらまきを行うか行わないかでケインズ派か反ケインズ派かがわかります。
あべし!がやってるのはケインズ派で、小泉さんは反ケインズ派ということになります。
鳩山さんは公共事業を止めましたが、子供手当を出したりガソリン減税をやってますのでケインズ派となります。

では、マクロ経済学アニメといわれている「まおゆう」はどうなのか。
貿易をやってるので、式はY=C+I+G+X−Mですね。
ただ、G(人間の王国)は武器を買ってるだけなので、儲かっているのは死の商人だけです。
だから、C(家庭の支出)とI(企業の支出)とX(輸出)で増やすしかありません。
ちなみに、最近日本の景気がよくなってるのは、中国の経済成長が減って、輸出のXが増えているからです。

魔王がやってるのは、じゃがいもととうもろこしを使って、食料不足をなくし、国全体を豊かにするという考えです。
なので、まずはC(農家の作物を町民が買う)を増やして、I(農家が農作具を買う)を増やし、X(輸出)になれば、Yは増えますね。
魔王がやってるこの政策は、専門用語で計画経済と言いますが、これは社会主義の考え方です。
ソ連スターリンとか北朝鮮金日成やら中国の毛沢東やらがやったのと同じです。
ただ、金日成毛沢東は農業の専門家ではないので、結果は不作で食糧危機になりました。
スターリンは、重工業を中心にやったので、経済的には成功でしょうね。

ただ、これは短期的な政策なので、長期的になると……
そういうことで、反ケインズ派もいます。
果たして、魔王の政策は成功するのか。それに期待したいと思います。